
70代の終活で迷う空き家対策!売るか貸すかの判断ポイントを解説
70代になり、自宅や実家などの不動産をどうするか考え始めた方も多いのではないでしょうか。
空き家が増えている今、終活の一環として自分名義の家や相続予定の家を見直すことは、とても大切な対策になります。
しかし、売るか貸すかを決めきれず、そのまま放置してしまうと、老朽化や近隣トラブルなど思わぬ負担につながることもあります。
この記事では、70代の終活で押さえたい空き家や自宅の基本知識から、売るか貸すかを判断するポイント、後悔しないための具体的な進め方まで、順を追ってわかりやすく解説します。
自分と家族にとって納得できる選択をするための整理のヒントとして、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
70代の終活で見直す空き家と自宅の基本知識
全国では居住者のいない住宅、いわゆる空き家が増加し続けており、国土交通省の資料でも大きな課題として位置付けられています。
適切に管理されていない空き家は、老朽化による倒壊や外壁の落下、雑草やゴミの放置などから、防災や衛生、景観にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
こうした空き家が周囲の生活環境に深刻な支障を及ぼす場合、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき「特定空家等」として指導や勧告、命令の対象になることがあります。
特に70代の方が終活を考える際には、空き家を放置することが将来のトラブルにつながる可能性を理解しておくことが大切です。
終活で整理したい不動産には、大きく分けて現在お住まいの自宅、相続する予定の家、すでに誰も住んでいない空き家の3種類があります。
まず、自宅については、今後も住み続けるのか、介護施設などに移る可能性があるのかといった将来像を整理しておくと判断しやすくなります。
次に、親から相続する予定の家がある場合は、名義の状況や建物の状態、固定資産税の負担などを事前に確認しておくことが重要です。
すでに空き家となっている家については、現状の管理方法や今後の利用方針を見直し、どの物件から優先的に対応するかを把握することが、終活を進めるうえでの第一歩になります。
こうした自宅や空き家については、「誰が住むのか」「売るのか貸すのか」「解体するのか」を、できるだけ早い段階で家族と話し合っておくことが大切です。
あらかじめ方向性を共有しておけば、ご自身の判断力や体力が十分なうちに手続きを進めることができ、将来の負担を軽くできます。
また、空き家をめぐる方針を明確にしておくことで、相続が発生した後の家族間のトラブルや、誰が管理費用を負担するのかといった争いを防ぐ効果も期待できます。
終活の一環として住まいの将来像を家族と丁寧に話し合い、合意した内容を書き残しておくことが、安心して暮らし続けるための備えになります。
| 整理すべき不動産の種類 | 主な確認ポイント | 話し合いで決めたい方向性 |
|---|---|---|
| 現在居住中の自宅 | 今後の居住予定や修繕状況 | 住み続けるか処分するか |
| 相続予定の家 | 名義・固定資産税の負担 | 誰が相続し管理するか |
| すでに空き家の家 | 老朽化や近隣への影響 | 売却・賃貸・解体の方針 |
空き家を売却する判断材料と終活としての利点
まず、空き家を売却する大きな利点として、日常的な見回りや草木の手入れ、台風や地震の後の確認といった管理負担から解放されることが挙げられます。
さらに、空き家を手放すことで固定資産税や火災保険料など、維持にかかる費用を将来にわたって軽減できます。
売却代金を介護費用や医療費、今後の生活資金に充てられれば、老後資金の不安を和らげる効果も期待できます。
一方で、長年暮らした自宅や親の思い出が詰まった家を手放すことには、心理的な負担や寂しさを感じやすいことも忘れてはなりません。
空き家を売るかどうか考える際には、建物の老朽化の進み具合や雨漏りの有無、耐震性などの状態を丁寧に確認することが大切です。
また、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、管理が不十分な空き家は「管理不全空家」や「特定空家」に指定され、固定資産税の住宅用地特例が外れるおそれがあります。
こうした段階になる前に売却を検討しておくことで、税負担の増加や行政からの指導といった事態を避けやすくなります。
売却の期間は、一般的に準備から契約、引き渡しまで数か月程度かかることが多いため、体力や判断力に余裕のあるうちに動き出すことが終活として重要です。
売却方法を考える際には、更地にしてから売るか、古家付きの土地として売るかを見極める必要があります。
更地にすると買い手が活用しやすくなる一方で、解体費用がかかり、住宅用地特例の適用がなくなることで固定資産税が高くなる場合があります。
一方、古家付き土地として売る場合は、買い手が解体やリフォームを自由に検討できる反面、老朽化の程度によっては成約まで時間がかかることがあります。
終活として売却を選ぶのであれば、自分がいつまで現金を必要とするか、どの時期までに売りたいかという時間軸を意識しながら、家族ともよく相談して方針を固めることが大切です。
| 売却を選ぶ主な利点 | 売却前に確認したい点 | 終活で意識したいこと |
|---|---|---|
| 管理・見回りからの解放 | 建物の老朽化や損傷 | 売却完了までの期間 |
| 固定資産税など負担軽減 | 更地か古家付きかの方針 | 老後資金とのバランス |
| 介護費用や生活費の確保 | 税負担や維持費の変化 | 家族の意向と気持ちの整理 |
相続した空き家などを売却する場合には、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」の特例を利用できる可能性があります。
これは、一定の要件を満たしたうえで、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度です。
一方で、売却価格の上限や建物の耐震性、相続登記の有無など、満たすべき条件が細かく定められているため、事前に内容を確認しておくことが欠かせません。
制度を活用できるかどうかで手取り額が大きく変わる可能性があるため、終活の一環として早めに売却の検討を始め、税務署や専門家への相談もしやすい時期から準備を進めておくと安心です。
空き家を「貸す」選択肢と70代に向く・向かないケース
空き家や自宅を貸すと、定期的な家賃収入が得られ、長く使っていない建物を住まいとして活用できる可能性があります。
また、すぐに売らずに賃貸として様子を見ることで、将来の住み替えや相続の方向性を考える時間を確保する手段にもなります。
一方で、入居者が見つからない空室期間が続くおそれや、老朽化した設備の修繕が必要になるなど、所有者側の負担が生じることも現実です。
このように、貸す選択肢には利点と注意点の両方があるため、終活の一環として冷静に整理しておくことが大切です。
貸すことを検討するときは、まず建物の築年数や傷み具合、耐震性、設備の老朽化など、安全に暮らせる状態かどうかを確認する必要があります。
国土交通省なども、管理水準の低下した空き家が防災や衛生、景観に悪影響を及ぼすことを指摘しており、賃貸に出す前の点検や修繕は欠かせません。
さらに、賃貸需要が見込める地域かどうか、近隣の家賃水準に対して現実的な賃料設定ができるかを、不動産市況の情報などから確認することも重要です。
あわせて、家賃の入金管理や入居者からの問い合わせ対応、退去時の原状回復の手配などに、どこまで自分や家族が関わる体力と時間があるかを見極めることが判断材料になります。
終活の観点から「売る」と比較した場合、近い将来に家族が戻って住む可能性があるなら、一時的に貸しておく選択は意味があります。
一方で、今すぐまとまった資金が必要であったり、長期にわたって賃貸管理に関わることが難しい場合は、貸すより売る方が負担を抑えやすいこともあります。
国土交通省の検討会でも、当分住む予定のない空き家を定期借家として活用する事例が紹介される一方で、地域によっては希望する家賃水準が得られず、貸しても十分なメリットが出ないことがある点が課題とされています。
このように、将来の利用予定、必要な資金、管理にかけられる労力を整理し、自分の終活の優先順位に照らして「貸す」選択が本当に適しているかを見極めることが大切です。
| 貸すことの主なメリット | 貸す前に確認したい点 | 「貸す」が向きやすいケース |
|---|---|---|
| 家賃収入による老後資金の補強 | 建物の老朽化や安全性の状況 | 将来家族が住む予定がある場合 |
| 空き家を住まいとして有効活用 | 必要な修繕費やリフォーム費用 | 今すぐ大きな資金が不要な場合 |
| 売却を先送りしつつ様子見が可能 | 地域の賃貸需要と家賃水準 | 家族に賃貸管理を任せられる場合 |
70代が後悔しないための空き家対策ステップと相談先の選び方
まずは、今ある自宅や空き家の現状を整理することが大切です。
建物の老朽化の程度や、固定資産税などの維持費、いつから空き家になっているかなどを、手元の書類も確認しながら書き出してみてください。
そのうえで、おおまかに「売る」「貸す」「しばらく保有する」という方針を考えておくと、次の行動が見えやすくなります。
国土交通省でも、空き家は早期に状況を把握して対策を進めることが重要とされています。
現状を整理したら、家族や将来相続する人と、落ち着いて話し合う時間を持つことが欠かせません。
誰がどの不動産を引き継ぐのか、住む予定があるのか、売るか貸すかといった希望を、早いうちから共有しておくことが、相続時の負担やトラブルの予防につながります。
話し合いの際には、空き家を放置した場合に「特定空家」や「管理不全空家」に指定される可能性があることも確認し、管理や処分の方向性を家族で共有しておくと安心です。
こうした話し合いの内容や自分の希望は、エンディングノートや住まいの終活向けガイドブックの様式を参考に、できるだけ具体的に書き残しておくとよいです。
各自治体が作成する終活や空き家対策のガイドブックには、所有不動産の一覧表や、将来の処分方法、相談窓口などを整理できるチェックリストが掲載されており、自分の考えをまとめる助けになります。
また、連絡を取ってほしい親族や、公的機関の相談窓口の連絡先も一緒に記載しておくと、万一の際に家族が迷いにくくなります。
終活ノートや住まいの終活ハンドブックを活用することで、空き家発生の未然防止にも役立つとされています。
空き家対策を具体的に進める際には、公的機関の相談窓口や、空き家対策に詳しい専門家への相談も積極的に活用すると安心です。
相談の前には、登記簿謄本や固定資産税の納税通知書、建築年や増改築の有無、空き家になった経緯などを整理しておくと、スムーズに状況を伝えられます。
また、「売るか貸すか迷っている」「管理を続けるべきか判断したい」といった、自分が知りたい点を事前にメモにしておくことで、限られた相談時間を有効に使いやすくなります。
国や自治体は、空き家の早期相談と利活用を促す取組を強化しており、一人で抱え込まずに支援を受けながら進めることが大切です。
| ステップ | 主な内容 | 意識したいポイント |
|---|---|---|
| 現状把握 | 所有不動産と維持費の整理 | 老朽化や税負担の確認 |
| 家族で話し合い | 引き継ぐ人と方針の共有 | 将来の相続トラブル予防 |
| 希望の文書化 | 終活ノートやチェック表 | 売却や賃貸の希望明記 |
| 相談窓口の活用 | 公的機関や専門家への相談 | 事前準備で相談を効率化 |
まとめ
70代の終活では、自宅や空き家をそのままにせず、「売るか貸すか」を早めに考えることが大切です。
放置すると老朽化や近隣トラブル、特定空家に指定されるおそれもあり、家族に大きな負担を残してしまいます。
売れば管理から解放され老後資金にもつながり、貸せば家賃収入や活用というメリットがありますが、それぞれに注意点があります。
当社では、お持ちの不動産の状況を丁寧に確認し、終活の希望に合わせて「売る」「貸す」の選択肢をわかりやすくご提案します。
まずは現状の簡単なご相談からでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。